明日を控え、今日の気持ちは今日しか書けないだろうと思い、スマホを手に取る。
もう今日ですね。
どんな終わりの日にしようか、どんな顔をしたらいいのか、泣くのを我慢出来るのか、それとも思い切っきり泣いてやったらいいのか、どうせ面倒がられるのか…そんな下らないことをずっと考えている。
愛は見えなくて、でも少し前まで確かにそこにはあって、でもいつもいつの間にか消えてしまう。
そして、胸が締め付けられるような苦しみをわたしに与えていく。
別々のリズム、だから奇跡は起こらなかった。
いくらそのとき好きでも、愛していても人の気持ちは変わっていく。
だからあまり変わることのない、稼ぐ能力を基準に結婚するのもわかるな、と思った。
わたしはただ、好きなひとの隣りにいて、ずっと笑っていたいだけなのに、いつもそれが叶わない。
永遠なんてない、幸せと苦しみを繰り返して、少し喜んだり深く絶望したりして生きていく。
夏が終わる匂いがする。
蝉たちが絶命すると共に、あの愛も青くなって、死んでいった。
残った欠片を、この夏に置いていく。
一度も花火は見れなかったね。