この場合の残機は、好きって気持ちか。
痛みを知っていれば、少し体制を変えたり、薬を飲んで、ある程度抑えることはできるのだろう。
気を逸らす方法だって、覚えた。
今までが血塗れになって、吐血して、苦しい苦しいと這いつくばって悶えていたのならば、今回は静かに刃物を刺されて、そこが膿んできてしまったように思える。
相手はわたしをこんなに深く刺したことに気付いていないようで…。
何も言わないでいるから、これからも気付かないでいてね。
気が合う、優しさ、趣味、なんてなんの意味も持たなかったね。
交わした言葉はぜんぶ上辺だけでしたか。
楽しい時間はぜんぶ幻でしたか。
ぜんぶ夢でしたね。
全部、夢だったよ。
なにもわかってあげられなかったね。
寂しさなんて感じなくて、やりたいことが沢山あって、好きなことを勉強して続けられる、そんな人間にわたしもなりたかったな。
ごめんね、寂しくて弱い人間で